UNLIMITED。

昔々に書きためたV6のオハナシ。妄想空想ゴト。

31~thirty one~

 

31~thirty one~

 

 

 

誕生日をふたりで一緒に過ごしたい大好きな人はいますか・・・?

 

 

時計の針はすでにPM10:00を回ってた。
今日は11月17日。
そう。あたしの誕生日。
なのに・・・・なのにあたしはこんな時間にたったひとりで電車に揺られてる。
周りには酒臭いオヤジがいてさ。
誕生日くらい残業ナシでゆっくりしたいじゃない。
素敵な彼氏とふたりで過ごしたいじゃない。
・・・って、そんなもんはいないんだけどさ・・・。
そこがまた虚しかったりするトコだわ。


はぁ。
ヘトヘト。
やっとこ玄関まで到着。
誕生日だからって新しいパンプス下ろしたら微妙に靴ずれだし。
ついてない。サイアクじゃない。

そんな半分鬱な気分でカギをどうにかこうにか開けて部屋へ入っていくと
おや・・・?
いい感じに電気がついてる。
ん・・・?!
あたしは鳥目だけど、だから電気つけっぱなしで出勤するけど
こんなに全部の部屋にはつけてきゃしないわよ?
玄関だけしかつけてかないわよ?
・・・・・・・何者?
バッグを胸に抱えこんで、そーっと部屋へと上がって行こうとした瞬間。
「あいたっっ!」
あたしは見事にコケタ。
あたしの足元。そう、コケの原因はといえば、どっからどう見たってあたしのじゃない
ゴツイ男物のブーツ。

ちょっと、何これ・・・・。

あたしんじゃないけど、微妙に見覚えはあったりして・・・・。

床にぶつけた膝をさすりさすり部屋の奥へと入っていけば、何やらテレビが大音量。
そんでもって「おかえり。」なんて笑顔で手を振る奴がひとり。
・・・・・・・・三宅健


「・・・・・・・・・・・・。」
「おかえり。何突っ立ってんの?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「座ったら?」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「どしたの?」
「・・・・・っていうか、何でいんの?」
「うん?カギ開けて入ったからに決まってんじゃん。」
「・・・じゃなくて。何であたしの部屋にってことよ。」
「遊びに来たの。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「ひとりじゃ淋しいかなぁって思って。ね?」
「・・・・・・・・別に淋しかないわよ・・・。」
「へぇ。」
「そんなことより、どうやって入ったわけ?」
「カギ開けて。」
「そのカギはどうしたのよ?」
「管理人さんに借りた。」
「は?ありえない。あの頑固ばあさんに限って。」
「だってさ、開けてくれたもん。弟で、仙台の田舎から久しぶりに出てきたって言ったら。」
「はい?!」
「すげぇよね。けっこう俺の芝居通用しちゃうんだね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

あのババァ、今度会ったら文句言ってやる。
いつもいつも嫌味ばっか言ってくるくせして、しっかり管理しやがれってんだ。
これがヤバイ兄ちゃんだったらどうしてくれんだって話よ。
三宅くんだったから良かったものの。
全く。
信じらんない。


「ねぇ。」
「は?」
「座ればいいのに。」
「え?」
「さっきから立ったまんま。」
「んあ?・・・あぁ・・・。」

気付けばそうじゃん。
自分ちに帰ってきてまで立ってることはないのよ。

はぁ。
床に腰を下ろし、テーブルに顔を伏せた。

「疲れてそうだね。」
「疲れてるわよ。」
「忙しいんだ?」
「わよ。そっちほどじゃないけど。・・・しかも、あたしばっか。」
「へぇ。」

「へぇ。」じゃないわよ。トリビアかってーのよ。
気持ちこもってないわよ。

「ねぇ。」
「あ?」
「つーかさ、腹へんない?」
「は?」
「俺腹へった。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」

・・・ばかやろう。
あたしだってペコペコだっつーの。

「ねぇ。腹へった。」
「・・・・・・・。」
「腹へった。腹へった。」
「・・・・・・・・・・・・。」

・・・うるせぇ。

「ピザ食いたい。」
「は?!」
「ピザ食いたいな、俺。」
「・・・・・・・・・・・・。」

何スマイル振りまいてんのよ。
ピザなんてイヤよ。好きだけどイヤよ。
だってさ、ピザ食べるならお供にビールが欲しくなるじゃん。
んで、飲んだらアイスクリーム食べたくなるじゃん。
ってことはさ、必然的に太るじゃん。
こんな時間にムリ。
拒否。

「ねぇ、ピザ。」
「イヤよ。」
「何でだよ。自分だって好きじゃんピザ。」
「でもイヤ。」
「何だよそれ。」
「太るもん。」
「いいじゃん。平気だよ全然。」
「そっちはでしょ?あたしは平気じゃないのよ。危機なのよ。」
「いいじゃ~ん。」
「ダメ。」
「ピザ~。」
「ダメと言ったらダメ。」
「ピザピザピザピザピザ。」
「・・・・・・・・・・・・。」

・・・うるせぇ。

「・・・分かったわよ。」
「やったね。俺はねぇ、コレと・・・コレ。」

何、無邪気に喜んじゃってんのよ。
自分は痩せてるからいいけどさぁ。
”ピザピザピザピザ”言っちゃって、まるで子供。
・・・・・ニコニコすんなって、もう。
弱いなぁ、あたし。このスマイル。
なんかさ、『ま、いっか。』って思わせるパワーがあるんだよな・・・。

 

「ねぇ、これ美味いね。」
「ん?」
「このピザ美味い。」
「あー。ここねぇチェーン店じゃないからじゃない?」
「何それ。」
「個人店がさ、配達もしてんのよ。だからじゃないの?」
「へぇ。」

届いたピザをかじりながら、やっぱりニコニコしてる。
こんな喜ぶなら、ピザとってよかったかな。はは。
って、この”ニコニコ”はうつるのか・・・?あたしまでニコニコしてくるじゃん・・・。

あぁ、でもビールぅ・・・。飲みたくなってきた・・・。うぅ・・・・。

でも現実。悲しいかな、目の前にはお茶・・・・・。


ん?やけに視線感じるな。

「何?」
「ん?別に。」
「何か用?」
「うん?・・・ちょっと。」

そう言うと、三宅くんはおもむろに立ちあがり冷蔵庫へと直行した。
しかも、いきなり開けた。
げ。

「ちょっ・・・勝手に開けないでよ!」
「え~?」
「あたしんちなんだから、いじらないで!」
「もう開けちゃったし。」

ってサラリ。
そんでもって、ケラケラ笑いながら戻ってきた彼の手の中には何やら缶らしき物が二本。

「はい、どーぞ。」
「何?」
「おみやげ。」
「これ・・・ビール?」
「そ。地ビール。」
「何で、地ビールなんかあんの?」
「ん?仕事でねロケ行った時見付けた。」
「へぇ・・・。」
「美味いかはわかんないけどね。」
「ちょっと・・・大丈夫なわけ・・・?」
「はは。でも坂本くんと井ノ原くんは美味いって言ってたから平気じゃん?」
「ふぅん・・・。」

ま、いいや。
美味かろうがまずかろうが、ここにビールがあるのは確かだし。
わーい。

「いただきまぁす。」
「どーぞ。」
「・・・・・・・・・。」
「どう?」
「うん。おいし。」
「そ?良かった。」
「へへ。ありがとね、三宅くん。」
「・・・・・・・・・・・。」
「何?」
「ねぇ、あのさ。三宅くんってやめない?」
「何で?」
「堅苦しい。名前でいいよ。健で。」
「・・・・・・・・・。」
「呼び捨てしちゃっていいよ。」
「ムリ。」
「何で即答なんだよ!?」
「だってムリなんだもん。」
「何がだよ。」
「何もかもよ。」
「意味わかんねぇ。」

わかんなくないわよ。
ムリなのよ。
”健”なんてムリなのよ。
だって、火吹くわよ?顔から火が出るわよ?
恥ずかしすぎるのよ、名前なんて。
”三宅くん”でいっぱいいっぱいよ。

あたしは、妙に乾いてきた喉にビールを続けざまに流しこんだ。

 

あぁ、そういえば・・・アイス・・・。

ピザもビールも片付いてくると、やっぱりあたしの脳は”アイスクリーム”って指令を出した。
でもナイし。
我慢するっきゃない。
は。
でもな。
やっぱな。
・・・・・・・・食べたい。


ん?やけに視線感じるな。

「何?」
「ん?別に。」
「何か用?」
「うん?・・・・ちょっと。」

そう言うと、三宅くんは再び立ちあがり冷蔵庫へと直行した。
しかも、今度もやっぱり開けた。冷凍庫を。
うげ。

「ちょっ・・・・開けんなっていったでしょ!」
「いいじゃん。」
「よかないわよ!」
「だって、もう開けちゃったし。」

ってサラリ。
んでもって、やっぱりケラケラ笑いながら戻ってきた彼の手の中というか
腕の中には大きな箱が抱えられてた。

「はい、どーぞ。」
「ていうか、何コレ?」
「あけてみ。」
「ん・・・・・・・・?」

言われるまま開けたあたしの目の前には、色とりどりの”丸”がずらっと31コ。
そう、サーティワンアイスクリームのお持ち帰りアイスが31種類並んでた。
うそ?

「これ、アイス?!」
「そ。しかも31個全部違うよ。」
「うそぉ。ていうか、そんなあったっけ?」
「ないよ。」
「じゃ、何であんのよ?」
「作ってもらったの。」
「へ?」
「特注だよ。集めてきたんだよ。」
「・・・・・・・・。」

うそ。
すごい。
あたしがアイス好きなのは知ってると思ってたけど・・・まさかこんな。
初めて見たよ、こんなの。
すごいよ。

「誕生日だしね。」
「・・・覚えてたんだ?」
「当たり前じゃん。」
「・・・ありがと。」
「いえいえ。」
「・・・・ていうかさ、何で?」
「何が?」
「何でサーティワンのアイス31個?」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「その調子じゃ忘れちゃったみたいだね。」
「何を?」
「夏にさ、自分で言ったんだよ?」
「あたしが?」
「そう。今年31歳になるから、それにちなんでサーティワンのアイス31個欲しいって。」
「あ。」

そういえば、そんなことを言ったような言わないような。
はははは・・・。
ていうか、覚えてたんだ。
それ、覚えててくれたんだ・・・・・?

「ねぇ。」
「ん?」
「ありがとね。」
「いいよ。」
「あたしも三宅くんの誕生日にはすごいお返ししなくちゃだな。」
「いいって。誕生日なんてとっくに過ぎてるし。」
「じゃ、クリスマスは?」
「いいよ。待てないし。」
「って、来月でしょ?」
「う~ん・・・ていうかさ・・・。」
「何?」
「今がいいんだけど。」
「は?」
「今欲しい。」
「え?そんなのムリよ。何もないもん。」
「別にものじゃないし。」
「じゃ、何よ?」
「ん?名前で呼んでよ。」
「へっ?!」
「健て呼んでくれたらお礼いらない。」
「・・・は?」
「簡単じゃん。オマケにタダだし。」
「ムリ。」
「また即答かよ。」
「そうよ。」
「何でだよ。」
「さっきも言ったでしょ?ムリなもんはムリ。」
「何だよそれ。訳わかんねぇよ。」
「何でもいいのよ!」
「よくねぇよ。・・じゃ、俺コレもらう。」

って三宅くんはあたしの目の前にあった『キャラメルリボン』に手を伸ばした。

「あーーーーっ!!ダメッッッ!!!」
「ダメじゃねーよ!」
「ダメよっ!あたし好きなんだもん!」
「俺も好きなんだよ!」
「あたしのでしょ?!プレゼントなんでしょ?!」
「俺が買ったんだよ!」
「あたしがもらったんだもん!」
「うるせーな!ケチ!」
「何よ。そっちこそ!」
「そっちだろ。」
「あたしが食べるのよ!」
「他の食えよ。」
「自分こそ。」

キャラメルリボン』はあたし達の間を行ったり来たり。
キャラメルリボン』にしてみたらいい迷惑だろう。
なんてことよりも、25歳と31歳のケンカとは到底思えん。


「じゃさ、俺そっち諦めるから、こっちちょうだい。」

ひとしきり”子供のケンカ”をし尽くしかけたころ、三宅くんは何やらテーブルの上にあった
小さな物体を手にとって、ブラブラと揺らしながらあたしの顔の前に突き出した。

「そ、それ!ちょっ・・・それはっ・・」
「いいじゃん。物々交換。」
「だ、ダメよっ・・カギでしょ、それ。」
「いいじゃん。別に。」
「良くないわよ。ていうか、あげる理由なんてないもん。」
「あるよ。」
「何よ?」
「だって来るたびに弟のフリして管理人さんに挨拶するのめんどくせぇもん。」
「・・・・って、また来る気?!」
「来るよ。」
「・・・・・・・・・・・。」
「だから、ちょうだい。」
「何でよ。イヤよ。」
「何でってさ、さっき言ったじゃん。」
「そんなん理由になってないもん。」
「やだから。」
「何がよ。」
「ん~?」
「挨拶すんのが?」
「ちげぇよ。」
「じゃ、何よ。」
「・・・・・他の人がもらうの。」
「は?」
「だから、他の人がこのカギもらってこの部屋入んのイヤなんだよ。」
「・・・・・・・・・。」
「そう言う訳だから、俺が先にもらう。」

と言いながら三宅くんはあたしの部屋のカギをポケットへとしまい込んだ。
げ。

「・・・ちょ、どう言うわけよ?勝手に決めないでよ!」
「勝手じゃないじゃん。話し合ったじゃん。」
「ないわよ。返してよ!」
「んじゃ、俺キャラメルリボンもらう。」
「・・・って、それはダメよ!」
「んじゃ、ポケットの中身はもらうよ?」
「それもダメ!」
「じゃ、名前で呼んでもらう。」
「・・・ぅっ・・・・。」
「どうすんの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

うぐぐ。
三者択一。三択・・・。
それも、まさに究極の。
どれもイヤよ。『キャラメルリボン』欲しいもん。カギあげたくないもん。
・・・でも名前じゃ、健なんて呼べん・・・。

「・・・・分かったわよ。」
「どれにすんの?」
「・・・ポケットの中身。」
「もらっちゃっていいんだ?」
「いいわよ。そのかわり無くさないでよ?」
「わかってるって。やり~♪」

あらら。
満面の笑みなんて浮かべて喜んじゃってるわよ。
ていうかさ、どういうことよ?
さっきのセリフ。
「他の人がこのカギもらってこの部屋入んのイヤなんだよ。」
ってどう言う意味???
もしや芝居?!・・・・・・わかんない。
悩ませないでよ。考えさせないでよ。
これ以上頭使わせないでよ。もう。


「あ、あのさ。」
「何?」
「カギあげたんだしさ。」
「・・・・だし?」
キャラメルリボン物々交換してよ。」
「ん?あーどうぞ。ご自由に。」
「やった。」

あーおいし。
幸せ。
太るなんて今日は忘れよう。
なんてったって誕生日だし。久々の『キャラメルリボン』だし。
ふふふ。

「すっげぇ笑顔。」
「は?!」
「ニコニコしてんの。」
「う、うるさいわねっ!」
「ガキみてぇ。」
「な・・・あ、あんたに言われたくないわよっ!!」

全く口の減らない奴。
黙ってればカワイイのにさ。
口開けばムカツクことばっか言うんだもん。意味わかんないし。
・・・・・そう。意味わかんない。


「ねぇ。」
「あん?」
「あたしんちのカギなんてもらってどうすんの?」
「え?・・・あぁ、売る。」
「はっ?!」
「冗談。」
「・・・・・・・・・。」

・・・ばかやろう。

一瞬でも”あたしのこと好きなのか?”って思ったあたしがバカじゃんか。
ま、いいや。
その真相はいつか聞き出してやる。


「あのさぁ。」
「何?」
「もう一個。」
「何?アイス?」
「違うわよ!!」
「じゃ何?」
「名前のことよ。」
「名前?」
「そう。」
「名前が何?早く言ってよ。言いたいことは。」
「・・・・・・・・・・・。」
「何?」
「名前で呼ばなくてもいい?」
「は?」
「今のまんまでいい?ってことよ。」
「意味わかんね。」
「もう。三宅くんって呼んでるままでいいかってこと!」
「・・・・・・・・・・・・。」
「三宅くん?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・ダメ?」
「仕方ねぇな。了解。」

あぁ。ホッとした。
さすがに”健”はムリ。
あぁ良かった。これで救われたわ。
ほ。

 

でも、救われちゃいなかった。
気付けば奴はあたしのアイスを3個も食べていた。

「ちょっっ・・・・!イヤーーーーーーー!!!」
「何だよ?!」
「アイスぅぅぅぅぅ!!!!」
「何だってんだよ?!」
「食べすぎぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
「いいだろ!たくさんあんだから。」
「イヤよ!」
「食いてぇんだよ!」
「ていうか、あたしんでしょ?!」
「つーか、俺が買ってきたんだよ!」
「あたしがもらったんだってば!誕生日なんだってば!!」
「うるせーな。心が狭いんだよ!」
「どっちがよ!」
「そういうこと言ってっと、こっちも食うぞ!」

そう言うやいなや、彼は”あたしの”アイスを連続5個も上の部分だけすくって食べた。

「きゃーーーーー!!!バカァァァァァァァァ!!!!」
「うるせー!」
「カギ返せーーー!!」
「話すりかえんなよ!」
「返せーーー!」
「返さねーよ!」
「アイス返せーーー!!」
「もう食ったからねーよ!」
「あぁぁぁぁぁぁ!!食べたかったのにぃぃ!!」
「何べそかいてんだよ!?」
「食べたかったぁぁぁぁぁ!!!」
「うるせぇな、今度買ってくるよ!!」
「・・・・・・・・・・・・・。」


相変わらずあたし達の関係っていうか、三宅くんの気持ちは読めないけど
こんな風にしてるのはイヤじゃないし。

子供みたいなケンカしたり、一緒に騒いだり、笑ったり・・・・
そんな風にしてくうちに、こんなあたし達でも少しは変わっていけるのかな。
あたしも、まだ”三宅くん”ってしか呼べないけど
そのうち”健”って呼べるようになったりするのかな。


恋って不思議だよね。ルールなんてないんだから。
「好きです。」とか「付き合ってください。」とか言わなくちゃ始まっちゃいけない訳じゃないし。
「ずっと一緒にいようね。」って言わなくちゃ来年も、その先も
一緒にいられないわけじゃない。

あたしはね、そんな決まりきった言葉達の代わりにこう言うことにするよ。

「来年の誕生日はハーゲンダッツのアイス32個ちょうだいね。」


だからさ、来年もふたりで一緒にアイス食べようね。

 

 

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健くんのお話でした。

当時私の中のイメージの健くんはこんな感じでした・・

お互い好きなんだけど素直になれないからギャグみたいな展開になって行ってしまうというね。

自分が年上で、健くんみたいな子が傍に居たらこんな風になってしまうんじゃないだろかっていう想像だったりします。